防災コラムvol.1
前略
防災にあまり関心のないあなたへ
小生が生まれたのは和歌山市
小学生のころ面倒くさいと思いながら防災訓練に参加したのを覚えています。
今は、防災の仕事をしています。面倒くさいと感じたあの日から今日まで南海トラフが起こっていません。当時から地震に対しては恐怖感をもっていて大学を卒業するとき、できるだけ被害が少なそうな場所で働きたいと思っていました。結局、国家公務員と特別区に落ちて地元働いてます。(特別区は首都直下型地震があるので、できるだけ海から離れた北区と板橋区を希望しました)
この仕事をして感じるのは「防災に関心を持つ人が少ない」ということ。
阪神淡路大震災から25年が経ち、震災を経験したことない僕ら世代も増えてきました。
なんで防災に関心を持つ人が少ないのか
どうすれば防災に興味を持ってくれるのか
仕事をしながら考えています。
防災に関する正しい知識を知る機会がないので何を準備したらいいかわからない
いつ起こるか分からないので、現実として捉えづらい
防災グッズを買うお金がない、日頃忙しいので時間がない
色んな理由があると思います。
誰かに何かを言われても人の心は変わらない。自分で気づくことでしか変わらないと思っています。
少し、現実的な話をします。
30年以内に南海トラフ地震が発生する確率は70〜80%と言われています。首都直下型地震も同様です。
皆さんは、30年後の今日までに南海トラフ地震が起こると思いますか?
大抵の方は、起きると回答すると思います。
起きると回答した人に聞きます。
明日は大丈夫だろうと心の中で思った人もいると思います。
もしかしたら、多くの人が思ったかもしれません。
人は、自分にとって不都合な事態に直面した時、「まだ、大丈夫(正常な範囲)」と捉えるそうです。正常性バイアスが本能的にはたらくみたいです。
30年以内というのは、30年後の今日も、明日も同じです。
それくらい危機が迫っている状況です。
もう一つだけ話します。
熊本市が市民5,000人を対象に災害に対するアンケートを実施しています。
その中に「飲料水や食糧を備蓄していますか」という設問があり
備蓄していると回答した人ついては
震災前は約30%でしたが、震災後は約80%でした。
経験したことがあるかないかでこんなに差があるのかと驚きました。
色々話しましたが、
詰まるところ
人は誰かに言われても人の心は変わらなくて、自分で気づくことでしか変わらないということ。一方通行の防災啓発は効果があまりないと思っています。
阪神淡路大震災から25年、あの日のことを忘れないように報道されます。
一年に一度は真剣に防災について考える。
そんな時間があってもいいのかと思います。
今後は役に立つ防災情報を発信していきます。
よかったら読んでください。