本論
「ミヤケがミヤケのためにミヤケが着る服」
とってつけたようなペラペラなコンセプト、我ながら少し笑えました。
さぁ、ここから本題ですよ。
今回は通勤時の服を作りたいという思いから、いつの時代も色褪せないデザインと機能性を持ち合わせてたスイングトップを作ることに決めました。個人的にワークジャケットのカテゴリーに含まれて、程よく抜けたビジネスウェアという位置づけ。
イギリスではバクラータ、アメリカではドリズラーと呼ばれてたりします。
生地には番手の高い(何番だったか忘れた)コットンを使用してます。
番手は糸の太さを表していて、高くなるほど細くて、ドレスシャツに使われるのは番手の高いもの。
一般的なスイングトップより繊細な糸を使用したため、ややエレガントな表情になりました。
裏地はチェックのコットン。
ベージュとの兼ね合いには気を配りながら選びましたが、想像以上に全体的なバランスがよくほっとしました。
サラ着であっても古着であってもどんな服には、メッセージが込められてると思っています。
〝服を自由に着る〟
というメッセージを込めてみました。
合わせているうちに新しい着方を見つけるのが楽しくて、色んな組み合わせを試してみます。
少し話は逸れますが、
マルジェラのアーティザナルラインにてフランス軍のm47のパンツを裏返したものをベースにしたものをモデルに履かせランフェイを歩かせた事がありました。
マルジェラの影響を受けた部分もあり、名目上は表面(ベージュ)を着る。でも裏返し(チェック)にしても着れるような構造にしました。そのため、ポケット、ネックのストラップ部分は表面の仕様となっているので、裏にはポケットなく、ストラップは止める事ができません。ただ、着やすさを考慮してジップだけは両方の仕様にしました。
要するに、裏返ししてもイケてると思うなら着ちゃえばいいし、それくらい自由に着ようというメッセージを込めました。
ボディの真ん中にはボタンがあり、外すと背中が見えるようになっていますので、インナーを見せるとまた見え方が変わります。
自由度の高いアイテムが好きなので、参考にしたブランドへの敬意を払い、オマージュさせてもらいました。
長々と話してきましたが
今回僕が提案する普通のスイングトップについては以上です。
賞味期限がないのにあるように思えたことに嫌気を覚え、少しでも長く付き合っていけるワードローブを作りました。
最後まで読んでいたありがとうございました。