服作り②
まずは、ベージュの起源について
昔、英国軍の白いパンツを天然の染料(コーヒーなど)と泥水で染めていたと言われています。
ベージュは、白よりも汚れが目立ちにくく、戦場で負傷した時も鮮血が黒く滲む。それは極限の緊張状態に置かれた兵士たちが、真っ赤な血を見ずに落ち着くためだからと言われています。
ベージュにはそういう歴史があります。
今回はグルカパンツをベース。グルカパンツはミリタリーなので、色はベージュに決めました。
旧英国領のチベットの山岳民族出身グルカ兵(ネパール人兵)が傭兵となり着用した丈が長いミリタリーパンツが由来で、正式にはブリティッシュアーミーグルカトラウザー。
せっかく作るんだから、自分の好きなモノかつ、単なる服だけで終わらないモノをイメージして。
男性は女性に比べると保守的な服装が多い。
それを否定はしないですが、何か腑に落ちない。何か男性だからとか、女性だからとか性で決めつけてるような。
なので、性差なく着ることができるように「ジェンダーレス」なデザインに。
服は嗜好品。
服が好きな人もそうでない人も
オシャレな人もそうでない人も
誰もが着て、いいなって思ってもらえるようなデザインに。
僕はあまり、ジャンルにとらわれないように心がけている。マネキンみたいなどこにでもいるような格好しても仕方ないから。
ジャンルの垣根を超えて、楽しんでもらいたいという思いを落とし込みました。
ポケットや針刺しといったミリタリーのディテールを残しつつ、生地にはハリのあるしっかりとした綿を使用。ボタンや針刺しはゴールドで気品のある雰囲気に仕立てた。
あとは、膝上にボタンをつけて、裾にボタンホールを開ける事でハーフパンツでも履ける、スタイリングの自由が利くようにレイヤードできるようにしました。
ミリタリーが好きな人も多いと思うし、ワークやアウトドアのチープなアイテムとも相性良いだろうし、モードとしても合わせてもらえるんじゃないんかと思います。「ジャンルレス」なデザインに。
コレを読んだ後に、もう一度この服を見てください。
初めに見た時と印象が少し変わりませんか?
あるフィルターを通して服を見ることで印象が変わることがある。
それが1つの服の楽しみ方でもあると思います。